森林文化協会グリーンセミナー「林試の森公園を歩く」
【タイトル】 森林文化協会グリーンセミナー「林試の森公園を歩く」
【実施日】 2025年5月10日(土)13時〜15時
【主催】 公益財団法人森林文化協会
【参加者】 森林文化協会会員23名(参加予定者34名)
【実施概要】 グリーンセミナーは森林文化協会が会員(約1,350名)を対象に、毎年春秋に開催している。会員は無料参加でき、今春は当園を含め
東御苑、京都御所、小石川植物園の4ヶ所で実施。FITは昨年から講師を派遣しており今春も2ヶ所を受託し、小石川植物園は4月19日に実施済み。
【スタッフ】 森林文化協会:2名、FIT:5名 主幹事: 立川(報告)、講師:高橋(喜)、谷井、アシスト:吉田(昇)、アシスト補佐:鈴木(歩)
朝日新聞告知と協会メルマガで40名を募集。前日に「警報級の」大雨予報が出ていたため、参加者は予定していた34名から23名に減ったが、朝からの雨は開会前に止み、笑顔の多い観察会となった。林試の森公園は初めての方がほとんどで、講師は、「1900年に目黒の民有地を山林局目黒試験苗圃(びょうほ)として国が買収し、今の北区西ヶ原にあった樹木試験場から樹木を移植し、1905年に林業試験所(場)として創立された。1978年の移転まで林業試験場がこの地にあったことから林試の森という命名がされた」とその歴史を紹介した。
高橋班は12名。ラクウショウの葉をじっくり観察し目を凝らす参加者。イスノキの観察では、「虫コブに住むアブラムシが外に出る時の穴は樹木が開ける!」、「樹木には利益のない「片利共生の関係なんです!」といった説明に驚く参加者、へえーという声が絶えなかった。谷井班は11名。説明材料をたっぷり持参し解説。珍しいオーストラリア産のカニンガムモクマオウの不思議な枝(葉に見えるのが枝、そこに鱗片状に点々と見えるのが葉)の説明。さらに「これが花の写真です」が登場し、驚きの声が連続した。持参したイスノキ虫こぶで「ヒョン」と鳴らしたり、イヌマキの手裏剣で披針形(葉の形)を説明したりするなど、次々出てくる現物と工夫に富んだ説明に参加者は笑顔が絶えなかった。
かつて林業試験場であったため、公園には外国原産の樹木や、ケヤキ、3種類のスズカケノキ、クスノキの大径木が多く見られた。