2025年9月低山はいかい

八ヶ岳の好展望台入笠山とその自然を訪ねる

2025924日(水)実施  天候:晴後曇、その後晴

ゴンドラ山頂駅〜入笠湿原〜お花ばたけ〜入笠山〜仏平峠方面分岐〜八ヶ岳の展望台〜お花ばたけ〜入笠湿原〜ゴンドラ山頂駅


実施概要:入笠山は標高1,995メートル。入笠湿原などその周囲には貴重な自然が残り、250種を超える植物が生育する。また、フォッサマグナとその西縁である糸魚川―静岡構造線を東に、中央構造線を西にひかえ、日本列島の形成と深く関係する地域である。地質はジュラ紀の付加体である秩父帯である。山頂からの眺望は抜群で360度の展望が得られ、八ヶ岳の公展望台として知られる。そのような、入笠山の自然に親しみ、悠久の大地の営みを肌で感じる。歩行距離約5.2キロメートル,標高差約350メートル、所用時間3時間15


まずまずの天気で前週までの暑さは影を潜めました。富士見の駅に集合。参加者全員9名というおもてなし状態です。ゴンドラ山頂駅で開会式。赤岳を頂点に八ヶ岳の峰々が遠望されます。この辺の地質は秩父帯に属し、海洋起源の緑色岩とのことですが、アカノラ山露頭では酸化して赤みを帯びていました。日本列島の形成に関する幹事作成の資料でにわか勉強。今日は植物プラス地質や地形もテーマです。

 

まず入笠湿原を一巡り。花の盛りは過ぎていたが、ハナイカリ、ホソバトリカブト、アケボノソウ、エゾリンドウ、カワラナデシコ、エンビセンノウ、ウメバチソウなどを眼にします。クサボタンやヤナギランなど、花から果実に変化する様を観察できるちょっとマニアックな喜びも。

朱色のスズランの実が地際に多くあり、葉は既に枯れていて、あの可憐な花のイメージからかなりずれていて意外です。カラマツの植林帯にダケカンバやカエデ類、常緑針葉樹が混生し、フウリンウメモドキやフォッサマグナ要素と言われるイボタヒョウタンボクの赤い実が見られました。

 

その後、入笠山山頂へ。残念ながら展望は雲の中でしたが、中央構造線と糸魚川・静岡構造線を眼下にしての幹事の説明に聞き入りました。ヤスデの大量発生にはびっくり。その後、かなり急な下りを経て、ゴンドラ駅に向かいました。カラマツなどの幹をとろろ昆布のように数メートルも下垂するサルオガセ(多分ナガサルオガセ)の密集ぶりはなんともスペクタクル。空気の良さの指標とも言われるようです。全員無事帰還。初秋の一日を堪能させていただきました。(写真:入笠山山頂で、サルオガセの垂下する入笠山の針葉樹林)


【参加者・スタッフ】 鳥崎、中林、古谷、日比、丸山、入江、鈴木、福重、飯塚(幹事)