2023年3月「低山はいかい」

狭山丘陵トトロの森

(令和5年3月22日(日)実施 )
【場所】狭山丘陵(埼玉県所沢市・東京都東村山市)


芽吹きの春、桜やスミレ、カタクリの目覚めの時期、トトロの森をはいかい。地元の方々に大切に守られてきた里山の池、湿地、田んぼ、森、一本桜、いきものふれあいの里などの自然を、保全活動も参考にしながら楽しむ。荒幡富士(富士塚)では、丹沢・富士山・奥多摩・秩父の山々を展望、山岳信仰に親しむ。


アニメ「となりのトトロ」の舞台のモデルになったといわれる狭山丘陵。都心から40km。狭山湖、多摩湖を擁し、東西11km南北4kmの広さがある。地元の人達などの努力により自然環境が保全され、雑木林、谷戸、湿地等が昔の里山の姿を残している。場所によっては基金を募り土地所有者から土地の買い上げも行われている。

 

西武球場前駅に集合し出発。淡緑の芽を吹き枝ぶりのやさしいヤナギがまず眼に入る。樹皮がまだらな鱗片状に剥がれるアキニレ、今が花盛りのショカッサイ(ムラサキハナナ・オオアラセイトウ)など。ウワミズザクラの樹も多く、銀色に映えて揺れるイヌシデの雄花も印象的だ。春の白い花をつけるセンボンヤリ、昨年の果実を吊すイチヤクソウ、小さく滴るような蜜が日光を反射して輝くトウダイグサ、小葉は深裂だが丸みがある2-3出複葉で薄い青紫色の花のジロボウエンゴサク。他にもタチツボスミレ、アオイスミレ、コスミレ、ノジスミレ等のスミレも咲き、春の妖精カタクリはその可憐な姿を見せていた。

富士山信仰の荒幡富士(富士塚)は村民共同で15年の歳月をかけ明治期に完成させ、頂上からの眺望はそこに立つ者の心を癒やしてくれる。丘の上には威風堂々として、中峯一本桜と称されるヤマザクラが均整のとれた樹体に枝を目一杯に広げていた。周囲に邪魔する木が無く、成長できた証である。

 

瞬く間に桜が散りゆく様に、諸行は無常だという。小野小町は「花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」と詠んだ。私達が生きる自然は移ろい、美しく奥深く不思議で神秘ですよね。多くの命が芽吹くこの季節、そこに身を置いているだけでハッピーな気分になってしまうのは何故でしょうか。(写真:トトロの森看板と中峯一本桜


参加者:21名 石井、氏家、加古、金谷、木村、国木田、熊木(報告)、小菅、嶋田、鈴木(幸)、田口、武田、田中(清)、中林、

廣川(幹事)、福重、福田、三井、宮崎、安田、吉原(邦)


西武球場前駅で開会式

菩提樹田んぼ

アルペンロード

 

荒幡富士山頂



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230322 低山はいかい報告(原文掲載).pdf
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