2022年10月「低山はいかい」

玉川上水と砂川の自然と歴史を訪ね、昭和記念公園で「日本庭園の魅力」に触れる

(令和4年10月30日(日)実施 )
【場所】東京都立川市砂川地区・昭和記念公園

西武立川駅南口広場(開会式)~玉川上水~松中橋~天王橋~残堀川~残堀川旧水路跡~見影橋~金比羅神社~阿豆佐味神社~流泉寺~昭和記念公園砂川口ゲート~こもれびの丘~日本庭園(園内観察)~日本庭園前広場


福樹会担当の2020年新年観察会は昭和記念公園で開催される予定でしたが、コロナ禍のため中止となりました。そこでその一端を低山はいかいのフレームワークに乗せていただき、紹介することにしました。玉川上水・砂川で水と緑、新田開発の歴史を訪ね、昭和記念公園で日本庭園の魅力”に触れてみました。


西武立川駅南口に9:00に集合。開会式の後、午前中は松中橋から金比羅橋に向けての玉川上水緑道と江戸時代の新田開発地である立川市砂川地区を、午後は昭和記念公園内で日本庭園を中心に見学した。

 

緑豊かな玉川上水へ出ると、清らかで水量も豊富な上水の流れに沿って、樹齢を重ねたケヤキ、コナラ、クヌギ、山グワ、コブシ等の見事な木々を目にする。たわわにピンクの実がつくマユミを目にし、この様に多くの実がついたマユミは初めての声。玉川上水や分水の歴史、砂川の新田開発、立川断層の存在、東京うどの生産、残堀川と玉川上水の関係などを知る。歩いていて気がつくのは、農地が短冊状の形をしていることだ。新田開発当時の短冊状の区割りを引き継ぐ土地で、この地の歴史の生き証人である。玉川上水傍らの金比羅山と呼ばれる塚へ。この塚は玉川上水開削時の土を盛って作られたと言われていて、頂上に金毘羅神社、富士浅間神社が、中腹に秋葉神社が鎮座する。その後、砂川発祥と深く結びつく阿豆味天神社、流泉寺へと向かう。

砂川口から昭和記念公園に入場。昼食後日本庭園へ。色とりどりのコスモスの花の咲く丘を登り、公園の最高地点で大岩が積み上げられた展望台へ。北の森大滝を経て、林に入ると木の下に沢山のギンナンの実を見つけた。タヌキのため糞だ。道路に出て東の門の説明を受け、ハマヒサカキやウバメガシ等で構成される波打つ生垣を観察し、南の門から日本庭園に入る。モミジやヤマボウシの紅葉が真っ盛りで、空の青、木々の緑と一体となった池を中心とした自然の景観を楽しむことができた。また池のほとりの四阿から臨む庭園内の景色はまるで映画を見ているようで癒された。

 

池にかかる橋を渡り」北側の丘に登る。滝近くにある涼暮亭という四阿の三和土は、一二三石という仕上げで作られていて、それぞれ石が1個、2個、3個と埋め込まれている。その風流な佇まいに感動する。そこにはカビでできた柱の模様もあり、ワビ・サビを満喫することができた。最後に、盆栽苑で盆栽を鑑賞。中には樹齢300年もの盆栽もあり、その存在に圧倒された。日本庭園を観察し終え、南の門前の広場で、振り返りを行ない解散した。

四阿より臨む昭和記念公園日本庭園の様子


幹事・スタッフ: 横井(幹事)、飯塚、飯島、加藤、武、丹野

参加人数:28名 石井、入江、上野、氏家(報告)、臼井、葛西、小勝、嶋田、瀬川、武田、田口、谷井、鳥崎、長岡、浜畑、原田、福重、福田、福山、藤岡、古谷、廣川、槙田、望月、森、室伏、八木、安田