2022年1月「低山はいかい」

多摩の横山の道〜防人の道を歩く

(令和4年1月30日(日)実施 )
【場所 若葉台駅-丘の上広場-もみじの広場-防人見返りの峠-現鎌倉街道-一本杉公園-中坂公園-奥州古道-奥州廃道-棚原の館跡-唐木田駅


「赤駒を山野に放し捕りかにて 多摩の横山徒歩ゆかやらむ」

万葉集(巻20「防人歌」)に詠われた「多摩の横山」の約10キロの尾根道を歩いた。

 

9時、 京王線若葉台駅北口ロータリー広場に集合。コース確認•安全注意•体操の後出発。アスファルトと土の道が混在する整備されたコースを行く。解説板のあるコブシやエドヒガンを過ぎ、メカイ(目籠)を作ったアズマネザサの繁る標高144.5メートルの諏訪ヶ岳を経て、1019分、 「防人見返りの峠」着。丹沢山塊から秩父方面へと連なる山並みが美しい展望地で、二度と戻れないかもしれない故郷をふりかえったであろう古の防人に思いを馳せた。

 

1125分、 紅白梅香る一本杉公園着。賑やかなチャボのコケコッコーをBGMに昼食、休憩後、敷地内の古民家旧有山家•旧加藤家住宅や木酢液の香り漂う炭焼き窯を見学。旧有山家の竹簀子床が珍しかった。

さらに公園内を進み、鎌倉道の標識やキノコの無人販売所前を通り、多摩市天然記念物のスダジイへ。高さ16メートル、幹回り3.6メートル、枝張り11メートルの巨木で、かつてこの地に広がっていた照葉樹林の中の一本という。多摩の変遷を見てきた生き証人。

 

1240 分に公園を出発。さらに古道を横切り、また、鎌倉時代末の古戦場伝説の残る場所を経て、最後に古道交差点の高台からビルの向こうに聳える筑波山を眺め、1412分に 小田急線唐木田駅前に到着する。全員満足の振り返り後、寒さの中にも春の兆しが感じられる自然と歴史の低山はいかいを終えた。

 

写真:左上」:「多摩よこやまの道案内板:道中一本杉公園で、右下:多摩市天然記念物スダジイの巨木の前で


参加者:18名:飯塚、石井(由)、伊藤(謙)、小勝、小菅、芝原、瀬川(総括)、高橋(喜)、田川、田口、谷井、中林、濱田、浜畑、林、福重、

    福田、古谷(幹事)

報告者:石井由美子